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銀杏はどのイチョウの木でも取れる?メスとオスの違いを知っておこう

残念ながら、銀杏はメスの木からしか取れません。

そして、イチョウのメスの木と、オスの木を見分けるのも、無理みたいです。

地球上で植物が繁栄したジュラ紀(約1億5千万年前)で、現存しているのは、イチョウだけです。

それで、イチョウ生きた化石と呼ばれています。その一方でイチョウは、絶滅危惧種にも指定されています。

これだけ世界中に植えられているのにと思いますが、今あるのは、栽培種だそうです。

野生のイチョウは、中国に現存しているものだけです。

 

イチョウに銀杏ができるのはメスの木だけ!見分け方を知っておこう

イチョウは雌雄異株で、10月上旬~10月下旬にメスの木に実(銀杏)が実ります。

銀杏の、悪臭を放つ外皮種は、ビロボールやギンゴール酸を含み、直接触れるとかぶれます。

これらの成分は、幹や葉にも含まれ、防虫作用があります。

銀杏拾いをされるときは、手袋をお忘れなく。

 

銀杏の効果

銀杏には、薬用効果もあり、

カロチン(抗酸化作用があり、体内の酸化予防と、体内でビタミンAに変換されて粘膜保護の役目)
ビタミンC(抗酸化作用、コラーゲンの生成を促して体内の免疫を高める)
カリウム(余分にたまった老廃物やナトリウムを、体外へ排出する)

などが豊富です。

また、薬用として咳止め、下痢止めなどの効果もあります。

葉のエキスには、フラボノイド配糖体テルベンラクトンが含まれており、血液の循環を改善する効果や、記憶力を維持する効果があるとして健康食品に利用されています。

 

9月下旬から10月上旬の新鮮な銀杏は緑色で、翡翠(ひすい)色といわれています。

この時期の銀杏は臭いもなくモチモチですが、時間が経つにつれて、黄色くなり臭いもきつくなります。

 

食べ過ぎ注意!中毒症状がでることも

こんな銀杏ですが、食べ過ぎにはご注意ください。

中毒症状が出ることがあります。

経口中毒量は、大人で40~300個、子供で7~150個です。

健康状態によっては、大人で5~6個で中毒症状が出ることもあります。

加熱処理しても緩和することも、消えることもありません。

症状としては、

・嘔吐と痙攣
・顔面蒼白
・呼吸困難
・めまい
・意識混濁
・発熱

などがあります。

発症時間は、食後1~12時間と幅が広いです。

大抵は24~90時間以内に回復しますが、まれに死亡例も報告されています。

特に、子供は解毒機能が発達していないので、くれぐれもお気をつけください。

 

イチョウの木は、木材に適度な粘りと弾力があり、刃を傷めず、耐水性があり、木屑が出なくて、食べ物に臭いが移らないので、まな板に適しています。

碁盤の材料にも使われています。木材になっても、メスの板は銀杏の臭いがしますが、オスの木は無臭です。

臭いを避けたい街路樹には、オスの木が使われています。

雌雄の見分けかたがないので、実が落ちないオスの木だけを、接ぎ木や挿し木にして使用しています。

大阪の御堂筋などは、メスの木も一緒に植え、秋になると銀杏拾いがはじまります。

ただ、この銀杏拾いは銀杏の臭いと、道路に飛び出して拾う人もいるので、メスの木をオスの木に変える作業が進められています。

 

イチョウでも銀杏がならない場合はオスの木以外にもある?

イチョウは雌雄異株で、雄花から出る花粉が風に乗って、数キロ離れた先のメスの木でも受粉します。

ただ、メスの木でも銀杏がならないのは、花粉が届く範囲に、オスの木がないと考えられます。

 

性転換するイチョウの木

山梨県見延町上八木沢地区にある国指定天然記念物のオスのイチョウの木「八木沢のオハツキイチョウ」は、植えられてから180年目に初めて実をつけました。

一つの枝が性転換していたことが、確認されています。

実から地上に落ちて種になり、自然に生えたものは実ができるまで25年くらいかかります。

接ぎ木や挿し木をすると、枝自体がもともと年数が経っているので、実が早くできます。

 

まとめ

街路樹、公園、紅葉、銀杏と、どこにでも目にして私たちの暮らしに深く関わっている銀杏ですが、知れば知るほど興味深い木ですね。

ちなみに、イチョウの木も漢字で書くと銀杏です。

木の銀杏と、実の銀杏、本当に面白い興味関心尽きない木です。